がんと仕事の両立② Bさんの場合

がんと仕事の両立②です。Bさんのお話です。

 


Bさん 
皆さん、こんにちは。Bと申します。本日は埼玉からまいりました。ワンステップへは、実は15年の10月の第3回目から参加し、途中、欠席もございましたが、ずっと参加しています。それと、ご存じの方も多いですけれども、約3割の方が初参加ということで本日司会も実はB(女性)っていうんですけれども、司会と、それ以外の仕事として、私の家内もしていますので、一応ご紹介します。
 

一同  (笑)
 

Bさん 私の話は、ここが笑うところですので、
 

一同 (笑)


Bさん 
ここ以外は、あんまりないかもしれない。よろしくお願いします。それでは、今日のテーマの、治療と仕事の両立についてお話しします。

まず私の治療歴ですけれども、端的に申し上げます。15年6月、ステージ4の肺腺がんと告知されました。一次治療は、分指標的薬のタルセバを投与いたしました。約2年間、副作用がいろいろあったものの、罹患前とほとんど変わらず過ごしました。

 

そして2回目の節目のときが2年後にきました。17年6月です。脳転移とがん性髄膜炎を併発しました。治療としては全脳への放射線治療を施して、そのあとに気管支鏡検査の結果、分子標的薬のタグリッソの投与を開始し、現在に至るという状況でございます。

次に、仕事と治療の両立ですけれども、今月1月で、がんに罹患してから3年8カ月が経過します。その間に入院等で会社を休んだのは、通算4カ月のみです。これまで週休2日、1日7時間勤務で、3年4カ月は仕事と治療を両立しながら日常生活を過ごしております。ちなみにその期間の間に部署異動が1回ありました。ちなみに休んだ4カ月は、長期休暇と有給休暇を使ったので、給料自体は罹患前と変わりなく過ごせております。

先はわかりませんけれども、現状のところ、私が両立できているのには三つの要因があります。

一つ目は、フレックス勤務であること、それから二つ目が、検査後の産業医面談を継続し実施していること。それから三つ目が、仕事と仕事以外の線引きを明確化していること、この三つです。

それぞれについてちょっと詳しくご説明します。

フレックス勤務についてですが、あらかじめ自分で今後の仕事の計画を織り込んで、検査や診察日の日程を確保することができるという勤務形態です、ただし、そのためには、この日々の7時間勤務や仕事が集中する期間に、与えられた役割を時間内でやりきれるように先々を見越した働き方を日々、自分で考え、試行錯誤しながら続けることが求められます。

二つ目の検査後の産業医面談についですが、現在約3カ月に1回、MRIとCTの検査を継続して実施しております。会社の産業医面談は罹患した当時から定期的に実施してもらっていましたが、最近は各検査後に面会をお願いし、その検査結果、詳細の結果も開示して、その先生に伝えています。又、直近の働き方の状態、それからそのとき私が思っている課題とか悩み等を聞いていただく機会にしております。

 

その産業医から最初に言われた言葉が今でも非常に印象に残っているので、お伝えします。Bさんが今の症状からあまり変わらなく、できるだけ長く仕事が続けられるように僕は支援しますと言っていただけました。いつもこのフレーズを読むとウルっと、私の中で来るものがあり、人に話すときは心が揺れる言葉です。

 

今まではその様にしてうまくいっていたんですけれども、実は最近の出来事で気づいた反省がありまして、仕事と仕事以外の線引きを意識しないといけないなと思いました。その事が長く仕事を続けるために反省したことです。それをお伝えします。

年明けに実施した業務っていうのは想定どおり進まずに難航しました。罹患して初の経験だったので、正直、病人であることを忘れて仕事に没頭してしまいました。このときはもう、やりきらないといけないと思ったので、夜の11時頃まで仕事をしました。多分いつもの、今までの自分だったら7時間で仕事を切り上げ、仕事以外の日々決めていることで仕事を忘れる時間を作ることが、このときはできませんでした。それで反省し、やっぱり自分が病人であるっていうことを意識しつつも、その中でどう仕事と向き合うかの基準っていうのを自分で定める必要があると再認識しました。

 

 

もっと個別にお聞きになりたい方は、またおしゃべりコーナーでお話しします。まだ時間大丈夫ですか。じゃあ、ちょっと余談で、私の仕事を忘れる時間の過ごし方のお話しをします。毎日実行することが四つあります。ゆっくりとした入浴。それから寝る前の柔軟体操。それから毎日、自分の症状を一度振り返り、症状や、あと今の気持ちを5年日記に書き残しています。あと、病院でもらう薬剤メーカーの症状記録表ってありますね。副作用の影響とか、それを毎日ずっとつけて記録するようにしています。これは日常のローテーションとして行っています。

それと、あと余談ですけれども、これは非日常の楽しいことということが三つあります。

一つは、ラジウム温泉に家族と行くことで、このラジウム温泉っていうのは、山梨のすごい山の中にあり、実は行ってみてわかったんですけれども、がんの患者の方が結構よく来られています。で、風呂に一緒に入ったときに、やっぱり病気のお話とかをしたりとかして、ああ、そうですか。あ、近く、ご近所ですねとか、そういう話もできたりして、非常にくつろげる時間を持てています。

二つ目が、これは18年から始めたことですけど、御朱印巡り、御朱印帳を片手に回って、この1年間で約70カ所回りました。これ結構運動にもなるので、いい趣味だなと自分なりには思っております。

三つ目は、ご存じの方もお見えですが、樋口先生のいのちの落語を聞いて笑うことです。年に1回、9月にその落語を聞いて、そしてそのときには思いっ切り、日頃以上に笑うということを楽しみに、そこにたどり着くまで、今の仕事が苦しいときは、先のそういう楽しいことを思いながら日々を過ごしております。私の話は以上です。ご清聴ありがとうございました。