がんと仕事の両立⑦ グループ別の意見
がんと仕事の両立について
それぞれの立場の患者さんのお話はいかがでしたでしょうか?
最後になりますが、おしゃべり会の後半にグループ分けをして話をし
そこで出た意見まとめをアップしたいと思います。
■会社員グループ
①復職するとついつい無理をしがち
→頑張り過ぎないように自己管理
※就労に対し、(やや年配の)達観組と(やや若めの)やや焦り組に2分されました
②産業医との関係作りが大事 ※押川先生参加時間帯
→産業医を如何に味方につけ、活用するかがポイント
→会社がながらワーカーをどう扱っていいのかまだまだ分かっていない
→産業医を自分で教育する(専門的な最新医療情報、副作用等、産業医は基本的に知らない)くらいの気持ちで!
→結局はどこまでどういう働き方ができるか1番分かっているのは患者本人
→会社に出す診断書内容も主治医に対し自ら主体的にアイデアを出す(草案は患者が作る)
→診断書と共に自作就労プランを産業医に見せて、自分の希望する働き方に誘導する
③罹患後の転職は(年齢にもよるが)かなり厳しい
→治療しながらの就労になるとはとてもではないが、面接の時に言えない
→罹患しても、すぐに退職の選択をせず、何とか会社の制度をフル活用して、会社をやめない(しがみ付く)事が大事
④治療変更時の不安
→同じ働き方を維持できるかどうか不安
→(再度)休職した場合、上司も変わってしまう可能性があり、その場合は人間関係の再構築から始める必要あり(ながらワーカーやがん治療に理解があればいいが…)
→周りのメンバーへの負荷増が気掛かり
■自営業・フリーランスグループ
男性5人女性5人 計10人の参加。
罹患後まだ日の浅い方とサバイバー歴の長いベテランでは考え方が異なる印象を受けた。
前者は将来への不安が強い傾向にあり全て自力で解決せねばならないという思いや制度上のセーフティーネットからこぼれているような錯覚がそう感じさせる主たる原因か。
比較して後者は自己の病状の客観視ができるようになっており就労についての考えも自分なりの着地点を持っていると感じさせる意見が多かった。
■主婦業グループ
8名の参加でした。タグリッソによる一次治療中の初参加の方、治療歴2~3年の方、術後経過観察中の方、家族として参加された方など、ほぼ主婦の方々でしたが、御主人が家族参加されてる方もおりました。患者が主婦の場合、御主人にどのように家事を手伝って欲しいか、またがんという病気をどのように夫婦で抱えているかなどの意見交換がされました。その結果、家族に求めている援助内容は、患者本人の性格やそれまでの夫婦関係にもより、また、かなりの個人差もあるものと思われる、暗くなりがちなテーマですが、あえて明るく会話することも大事、という結論になりました。
以上です。