食事の工夫で栄養のチカラを見直そう
川口美喜子先生 講演その⑥ 完結編
みなさん、こんにちは。
川口美喜子先生 講演その⑥です。
今回は相談コーナーの部分になります。興味深い。
それではどうぞ。
<相談コーナー>
質問者 エレンタールが医師の処方が必要とありましたけど、どういうふうに先生に言ったらいいんですか。
川口 エレンタールは、消化管に異常があり、栄養管理が必要な方に出せます。先生に相談してみてください。他には、エレンタールでなくって、エネーボがります。エネーボだったら、誰にでも出してくれると思います。エンシュア、エネーボ。エネーボはすごく飲みやすいです、エンシュアより飲みやすい。栄養成分も整っているのでいいかと思います。
質問者 ありがとうございました。
質問者 家族がセカンドラインで、シスプラチンを今、やってるんですけども、治療にうまく入れないんですよ。それが、シスプラチンていうと、白血球の落ちる。そこからいかに回復するかというのがポイントだと思ったら違う。血色素量、ヘモグロビン値が低くて、治療にすぐ入れませんって言われたんです。想定外でびっくりしました。いろいろ調べたんですけど、なかなか血色素量の改善というのが、お医者さんもどうしたらいいんですかってうまく答えてくれないし、それはネットで探してもあんまりいい答えがないので。
川口 まずは、ヘモグロビンを上げようと思ったら・・・やせてらっしゃいます?
質問者 普通ですが・・・
川口 たんぱく質とか食べれていますか。
質問者 ちょっとやっぱり、やせ気味にはなってます。そんな極端には、やせては。
川口 ヘモグロビンを上げられにはやっぱりたんぱく質。ヘモグロビンもタンパクですから、ヘモグロビン上げるためにはたんぱく質のもの、それから吸収を高めるビタミンCを多く含むもの、
質問者 C。
川口 うん。ビタミンC。貧血予防にもなるので。ヘモグロビンを上げようと思うと、ビタミンCとたんぱく質。鉄の多いような食品は大切。動物性食品、レバーであったり牛肉であったりするんだけども、それが吐き気があったり、今日はいっぱい食べれたけど、翌日と翌日が食べられないのは良くないですね。吸収には、体の中のアミノ酸濃度をある程度、一定にしないと効率が悪いんですね。だから、朝昼晩に四角のもの、肉か魚か卵か豆腐か、そういったもの、ちょっとずつ食べて、体の中のアミノ酸濃度を下げないように保ってあげて、そこに鉄の多いものとか、ビタミンC、ビタミンCって言ったら、お野菜とかフルーツとか、そういうのを少し食べられたらいいかなと思ったりしますね。
質問者 ありがとうございます。
質問者 今の話に似ているんですけれども、栄養剤の中で男の人たちが筋肉、筋トレのときに使うようなプロテインとか粉で溶いてっていう、ああいうのは有効なんですか。
川口 いいと思いますよ。そういうパウダーを見ると、たんぱく質か、ペプチドか、アミノ酸かって書いてあるんですね。たんぱく質っていうのは、肉とか豆腐とか魚の成分ね。そのたんぱく質を消化したのがペプチドになるのね。次が、それをすっと吸収するのはアミノ酸っていうふうになってるんです。おなかを下しやすい人は、アミノ酸がすごくたくさんのものって下しやすいです。あまりにも吸収がよすぎるの、吸収が早すぎるので、そこを気をつけることと。
今は体が弱っていて、吸収能力が弱っているっていうときには、たんぱく質そのものを食べると、腸でもう一回アミノ酸にしないと腸から吸収しないので、そうすると体力が弱っているときは、プロテインの裏を見て、アミノ酸ってなってるのを、少し緩めにして飲まれるといいかもしれない。だから、市販のプロテインいいですよ。でも、何を飲んだらいいの、どんなタイミングで飲んだらいいのっていうときに、ちょっと相談されるといいかもしれません。管理栄養士に。
質問者 病院に栄養を相談する場所っていうのは、基本的に拠点病院だったらあるっていうふうに考えていいのでしょうか。
川口 先生が栄養士さんに栄養指示書を出さないと、栄養士は栄養指導ができない。栄養指導の指示書がないと病院でコストが取れないから。だからこれまでは、肺がんの人は、先生がコストを取れないから栄養指導の指示を書かなかったから、会うことはなかった。これからは皆さんは、栄養士に会いたいんですって先生に言われたら、先生がちゃんと予約時間を取ってくださいます、栄養士と会える予約時間取ってくださいます。
質問者 抗がん剤の副作用で肝機能障が出て、一旦中止して下がったらまた飲むってことを繰り返してるんですけど、何か肝臓を保つような栄養補助食品とか、そういうのあったら教えてください。
川口 肝機能障がいは、何のあたいが上がっていますか。
質問者 GOTとGPTがすごい上がってきました。
川口 上がってきたんですか。
質問者 はい。
川口 そしたら、一般的なことなので、データ見せてもらわないとよくわからないんですけれども、肝臓の機能って、さっきお見せしたみたいに、銀行、バンクですよね。いろんな栄養が全部そこに蓄えられて、そこから徐々に出ていくところなので。肝臓そのものもが弱って障害されているんですよね。肝臓の数値を見ないと具体的には指導できないですね。ここで言うと間違って理解されてしいます。
その患者さんにはよくって、別の患者さんよくないこともあるんです。だから一般論をいいます。皆さんに言えることは、肝機能障がいでアルブミンの値が落ちてはいけない。アルブミンが落ちると免疫力も落ちるので、アルブミンは数値で言えば、3.5以上をキープします。そのためには、BCAAが豊富な食べもの、飲み物を取るといいので、それが簡単に取れるのはアミノバリューという大塚の飲料です。1本に4000ミリグラム、4グラムのBCAAが含まれます。それを飲まれたらいいかなと思います。
質問者 ありがとうございました。
質問者 すみません。朝ご飯を食べるのがすごく面倒くさくって、いつも朝ご飯をパスしたような感じで、おにぎり1個ぶんのエネルギーがあると言われるウイダーinインゼリーをよく飲むのですけど、それは(笑)
川口 私、ウイダーを全部把握してない。裏を見てください。皆さん、ものを食べるとき、飲むときは、ちょっと裏を見てください。必ずエネルギーとたんぱく質と脂質が書いてあるから、そこでちゃんとエネルギーがあってたんぱく質があるものだったら、それを朝食の代用にされていいと思います。あと、ウイダーinゼリーが取れるのであったら、ご自分のところで水炊きとか作ったら、その水炊きの汁をゼリーとかにして食べても、おいしいですよ。
ゆでたそうめんを並べて、その上にだし汁を入れてですね。ゼリーで固めて四角く切って食べても、朝、食べやすい。そこに卵、そうめんのだしに卵を、溶きゼリーで固める。そうめんと溶きたまの汁を入れて作ると、丸と四角が取れますでしょう。あと、トマトジュースとか野菜ジュース飲んだり。
質問者 すいません、***。
女性A あと、先生、丸、四角、ハートは、どこで買えるんですか。
川口 丸、四角、ハート、欲しい人いますかって。
一同 (笑)
女性A どこで入手できるんでしょうか。
質問者 どこでも売れないから、私の部屋にしかないというか(笑)。
一同 (笑)
川口 前にここで売ってたんです、購買で。全然売れないから撤去してくださいと言われてしまった。
一同 (笑)
<先生とお話ししたい方へ・・・>
私は、東京に来てから、本当に患者さんに会いたくって、いろんなところで活動させてもらう機会をいただきました。その一つが暮らしの保健室という、新宿の戸山団地にあります。
そこで栄養指導をしています。毎週木曜日にお食事を作ってます。丸、四角、ハートは、三つもあって洗うのが大変だからと言って一つにしました。
一同 (笑)
これも作ったんですけど、売れてないんです。
一同 (笑)
でも、ここだけでは使っているんです。ワンコインでこれが食べれます。
どうですか。おいしそうでしょう。おいしくないと来てくれないから、頑張ってノドグロも島根からお取り寄せしています。ぜひ来てください。ここでも、がんの相談所としてやっているので、新宿の人じゃなくっても、ぜひ来てください。大体12時頃に来ていただけたら、お食事準備しております。予約は要りません。
<マギーズセンター>
豊洲のマギーズ東京をご存じでしょうか。
英国にマギーセンターというところができて、それを日本でも造ろうということで、4月に英国のマギーセンターを、二十数カ所あるんですけど、4カ所視察に行かせていただきました。
本当に寒くて暗くてこんな感じでしたけど、すごくすてきでした。東京は、ここにあります。
豊洲市場です。
こんな感じなんですよ。ぜひぜひ、私は火曜日の午後に毎週スープ作りをしていますので、ぜひ、いらしてください。火曜日、行っています。
一同 (拍手)
みなさんいかがでしたでしょうか?
川口美喜子先生の講演は以上となります。