日本肺癌学会学術集会レポート その8
「事前質問にとことん答えます」(後編)きのこさん②
みなさん こんにちは。
肺癌学会の参加レポート、きのこさんのレポート② 後編です
第60回日本肺癌学会学術集会レポート その8
「事前質問にとことん答えます!」
〇免疫チェックポイント阻害薬は、EGFRやALKには単独では効果がない場合が多いが、免疫チェックポイント阻害薬にプラチナ製剤を加えた3剤または4剤併用すると良い結果が出ているようですが、日本人に対して実際の現場では、どの程度の奏効でしょうか?
▼免疫チェックポイント阻害薬+プラチナ+の3剤や4剤は、まだ効くかどうかわかっていない。効くというデータがない以上保険適用できない。
〇タグリッソ耐性後の臨床試験がたくさん実施されていると思いますが、良い結果が出ているものがあれば教えてください。
▼放射線や手術も視野に入れたらどうか。
〇分子標的薬を飲んでいます。胸がドキドキバクバク鼓動が激しい。
▼分子標的薬で不整脈が出る場合があるので心電図をとってみてください。
〇光線力学療法が保険で受けられると聞きました。
▼光線力学療法は表面にしか、がんがない方には効くがそれ以外の人には難しい。
長い時間照射するので、患者も技師もツライんじゃないか。
〇ニボルマブ(オプジーボ)を3年受けていますが、5年受ける必要がありますか。
▼いつまで続ければいいのかは、今、研究中。
1~2年受けて状態が安定している人は休薬している人もいるが、個人個人で違う。
〇分子標的薬を交互に飲む方法はダメなのでしょうか。(A剤1か月→B剤1か月→A剤…)
▼今、治験をやっている。
〇免疫チェックポイント阻害薬(テセントリク)の投与後、HPD(hyper progressive disease)で、がん細胞が広がってしまったが、薬開発のフェーズでなんとかできなかったのか?
▼わからなかった。
〇ゲノム検査(パネル検査)を治療選択肢が無くなってからでないと使えない現状をどう考えますか?狭き門であっても治療の選択ができる可能性が増えることはトライしたいのが患者の心情です。現状ではパネル検査できるよ。という頃には体の状態が悪く、せっかくの手段が活用できない方が多いです。
▼オンコマインは誰でも使えるのだけど、EGFRやALKなど遺伝子変異がわかっている人は一度使っていると同じことなので、オンコマインは標準治療が終わった人しか使えない。ゲノム用にがんを保存していないとできない。
〇アリムタ+アバスチンの維持療法を3年以上続けています。一つの治療が長く続く人の特徴は何かありますか?
▼先生たちにもわからない。今、調査中。
〇副作用が強く出ることと薬が効いていることは相関関係はありますか?
▼免疫チェックポイント阻害剤を単剤で使った人で副作用が強い人が効果が大きい。
これだけはわかっている。
分子標的薬と抗がん剤では、研究をやっていたのだけど、どちらともいえないので今は副作用が強ければ薬を減らして使用する。
質問はまだまだあったのですが、時間も予定より延長していただいたにもかかわらず、すべての質問に答えてもらうことはできませんでした。・・・残念。
またこのような機会があればいいな~と思います。
パネラーの皆さん、ありがとうございました。
きのこさん、レポートありがとうございました。
参加者の質問に、先生方が答えてくださるってすごいですね!
質問の内容もすごいですね!勉強せねばです
